SAS
最終更新日:2019年4月1日SAS(Statistical Analysis System) は 1966年アメリカのノースカロライナ州立大学で IBM 大型汎用コンピュータ用に開発された汎用統計解析システムです。 現在はパーソナルコンピュータ、ワークステーションへの移植が広く行なわれています。SAS の用途は、レポート作成、グラフ表示、データ検索、 予測・シミュレーション、回帰分析などの高度な統計解析、時系列分析、オペレーションズ・リサーチ、品質管理、行列演算言語など多岐にわたります。
SAS Institute Japan 株式会社のホームページ http://www.sas.com/japan/ から SAS システムの詳細な情報 (FAQ、プロダクトの紹介、ユーザー事例など)を得ることができます。
センターで利用できるSASプロダクトは Base SAS、SAS/STAT、SAS/GRAPH、SAS/ETS、SAS/IML です。
SAS の日本語版(sas_ja)でお使いの場合、X Window 環境ではメニューバーの 一部文字化けが確認されています。また、Windows OS から MobaXterm を用い て日本語版を利用した場合には、表示全体が文字化けすることも確認されています。 文字化けで問題がある場合には、英語版(sas_en)をお使いください。
※SASはITOのサーバにインストールされたものをコマンドライン環境(CUI)またはX Window経由のグラフィックス環境(GUI)で利用する形態です。 ローカルPCにSASをインストールすることはできませんのでご留意ください。
利用環境
- ログインノード(ito)
- 基本フロントエンド
- 大容量フロントエンド
- サブシステムA
- サブシステムB
バージョン | 九州大学構成員 | 学術研究機関構成員 | 民間利用の方 |
---|---|---|---|
9.4 | ○ | △ (事前にお問い合わせください) |
- |
バージョン | 九州大学構成員 | 学術研究機関構成員 | 民間利用の方 |
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9.4 | ○ | △ (事前にお問い合わせください) |
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バージョン | 九州大学構成員 | 学術研究機関構成員 | 民間利用の方 |
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9.4 | ○ | △ (事前にお問い合わせください) |
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バージョン | 九州大学構成員 | 学術研究機関構成員 | 民間利用の方 |
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9.4 | ○ | △ (事前にお問い合わせください) |
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バージョン | 九州大学構成員 | 学術研究機関構成員 | 民間利用の方 |
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9.4 | ○ | △ (事前にお問い合わせください) |
- |
利用方法
環境設定
$ module load sas/9.4_TS1M6 |
実行方法
操作環境で有効な次の実行モードにおいて、SASシステムを実行できます。
- 対話型ディスプレイマネージャ(X Window環境)
- 対話型ラインモード
- 非対話型モード(バッチモード)
◇対話型ディスプレイマネージャでの実行方法(X Window環境)
「対話型ディスプレイマネージャ」とは、ウィンドウ画面を使って対話形式でSASシステムに命令を与えたり、メッセージを受けとることの出来る処理モードです。
Windows PC からExceed onDemandを用いたX Window環境の設定方法はこちらをご覧下さい。
X Window環境で利用される場合、ito に SSH でログインする際は、「-X」オプションを付けて下さい。
localhost% ssh -X ito.cc.kyushu-u.ac.jp -l login_name |
Windows で端末エミュレーターを使ってログインする場合は、Xクライアントアプリケーションの転送をおこなうように設定して下さい。
SAS の起動コマンドは 日本語版が sas_ja、英語版が sas_en になります。
$ module load sas/9.4_TS1M6 $ sas_en |
◇対話型ラインモードでの実行方法
対話型ラインモードによりSASプログラムを実行します。使用方法は、SASシステムからのプロンプト“?” に続いて SAS ステートメントを1行ずつ入力します、対話型ラインモードは、対話型ディスプレイマネージャモードより必要メモリが少なく済むため、より大規模なデータの処理に適しています。
起動は sas_en または sas_ja コマンドに続けて NODMS(No Display Manager)システムオプション “-nodms” を付加します。
$ module load sas/9.4_TS1M6 $ sas_en -nodms : NOTE: SAS initialization used: real time 0.09 seconds cpu time 0.06 seconds 1? ■ |
ラインモードセッションを終了するには、endsasステートメントを入力します。
10? endsas; NOTE: SAS Institute Inc., SAS Campus Drive, Cary, NC USA 27513-2414 NOTE: The SAS System used: real time 2:05.36 cpu time 0.07 seconds |
◇非対話型モード(バッチモード)での実行方法
SASプログラムをあらかじめファイルに作成し、そのファイルをSASシステムで実行します。対話型ラインモード同じく、必要メモリが少ない利点があります。また、定期的に同じプログラムを実行する処理に適しています。
起動は sas_en または sas_ja コマンドに続けてファイル名を指定します。ファイルがカレントディレクトリにある場合、拡張子.sasを補います。したがって、ファイル名に拡張子を指定する必要はありません。
例として、SAS/STATのサンプルプログラムのひとつであるcancoreg.sasを非対話モードで実行します。
$ module load sas/9.4_TS1M6 $ sas_en cancoreg |
SASシステムはcancoreg.sas内のステートメントを実行し、カレントディレクトリに2つのファイルを生成します。
$ ls $ cancoreg.log cancoreg.lst cancoreg.sas |
cancoreg.logにはログが、cancoreg.lstにはプロシージャが出力されています。なお、漢字コードはEUCです。
任意のファイルに書き出すには、システムオプション“-print"および “-log"オプションを指定します。
以下は、プロシジャ出力をreport1に、ログをreport.logに書き出す例です。
$ sas_en cancoreg -print report1 -log report.log |
出力結果の1行の文字数を設定するには“-linesize"オプション、出力結果を左寄せにする場合は“-nocenter"オプションをそれぞれ指定します。
$ sas_en cancoreg -linesize 80 -nocenter ←1行を80字 左寄せの設定で出力 |
◇サブシステム利用のためのバッチ処理用スクリプト
SASの非対話型モードをサブシステムのバッチ処理で実行することもできます。 バッチ処理の概要・コマンド群についてはバッチ利用法を参照してください。
#!/bin/bash #PJM -L "rscunit=ito-b" #PJM -L "rscgrp=ito-g-1-dbg" #PJM -L "vnode=1" #PJM -L "vnode-core=9" #PJM -L "elapse=10:00" #PJM -j #PJM -X module load sas/9.4_TS1M6 sas_en cancoreg |
参考資料
マニュアル
- SAS Institute Japan 株式会社より各種マニュアルが販売されています。 http://www.sas.com/offices/asiapacific/japan/manual/index.html
-
SAS9.4 のオンラインマニュアル(英語版)
http://support.sas.com/documentation/94/index.html