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フロントエンドノードで Jupyter Notebook を使う方法

最終更新日：2019年11月16日

概要

ITO には Jupyter Notebook がインストールされており、Python3 を利用することができます。


Jupyter Notebook は、マシン上にサーバを起動し、ブラウザでそのサーバに接続することで対話的な操作を実現しています。
そのため、フロントエンドノードで利用するためには、ブラウザでフロントエンドノード内の Jupyter Notebook に接続する必要があります。


フロントエンドノードで Jupyter Notebook を利用するための方法を紹介します。
手軽さ重視の「方法１」と、快適さ重視の「方法２」があります。
ご利用のニーズに合わせてどちらかを選択してください。


ページの最後に検証に使用した環境を記載しています。
他の環境でうまくいかない場合は、全国共同利用担当にご相談ください。


下記手順のうち以下の表を参考に文字列を置き換えてください。

floating_ip_address 使用するフロントエンドノードに割り当てられたIPアドレス
アカウント名 ITOのユーザ名
/path/to/private_key クライアントPC上の秘密鍵の場所

方法１．フロントエンドノードでFirefoxを起動し、クライアントPCのXサーバで画面を表示


方法１の利点欠点

  • 利点：方法２に比べ、使い方が簡単
  • 欠点：ネットワーク状況によっては画面更新の遅延が大きい場合がある

手順１－０．SSHエージェントの有効化

すでに有効になっていれば必要ありません。


（macOS の場合）

  • .ssh/config に以下が記載されていれば、下記手順の"-0 AddKeysToAgent=yes"を省略できます。
    • 　txt　

    Host *
    　AddKeysToAgent yes　

（Windows で MobaXterm 利用の場合）

  • Settings > Configuration > SSH
    • 「Use internal SSH aget "MobAgent"」をチェック
    • 「Load following keys at MobAgent startup」横の「＋」ボタンから秘密鍵を追加
    • 「OK」ボタンを押下


手順１－１．X forwarding および SSH エージェント機能を有効にしてログインノードに SSH ログイン

（macOS および Windows でコマンドラインで SSH を利用できる場合）

  • クライアント PC のターミナルで下記コマンドを実行します
    • 　bash　

    $ ssh -o AddKeysToAgent=yes -A -Y ito.cc.kyushu-u.ac.jp -l アカウント名 -i /path/to/private_key
    # 手順１－０を実施していれば、"-o AddKeysToAgent=yes" は省略できます。
    # アカウント名, /path/to/private_key は上記表に従って置き換えてください。


（Windows で MobaXterm 利用の場合）

  • MobaXterm 等を用い、X11-Forwarding を有効にして ito.cc.kyushu-u.ac.jp に SSH ログイン


手順１－２．フロントエンドノードに SSH ログイン

  • 下記コマンドをログインノードで実行します
    • 　bash　

    $ ssh -Y floating_ip_address
    # floating_ip_address は上記表に従って置き換えてください。


手順１－３．Jupyter Notebook を起動

  • 下記コマンドをログインノードで実行します
    • 　bash　

    $ module load python/3.6.2
    $ jupyter notebook --ip=127.0.0.1 --port=8888
  • フロントエンドノードで Firefox が起動し、クライアント PC に下記のような Firefox の画面が表示されます


手順１－Ｅ．終了方法

  • Firefox を終了します
  • Jupyter Notebook の停止は、実行しているターミナルの指示に従ってください



方法２．ポート転送を利用し、クライアント PC の Web ブラウザから Jupyter Notebook に接続


方法２の利点欠点

  • 利点：画面をクライアントPCで描画するので、低遅延に操作可能
  • 欠点：方法１に比べて設定が複雑

手順２－０．SSHエージェントの有効化

  • 手順１－０を参照し、実施してください


手順２－１．Jupyter Notebook を起動

  • 手順１－１および１－２を実施後、フロントエンドノードで以下のコマンドを実行します
    • 　bash　

    $ module load python/3.6.2
    $ jupyter notebook --ip=127.0.0.1 --port=8888 --no-browser
  • このとき、ターミナル上にアクセスすべき URL が表示されます
  • このターミナルは実行中のままにしておいてください


手順２－２．ローカルポート転送をつかって Jupyter Notebook へのアクセス経路を作成

（macOS の場合）

  • クライアントPCのターミナルを別途開き、下記コマンドを実行します
    • 　bash　

    $ ssh -o AddKeysToAgent=yes -o ProxyCommand='ssh -W %h:%p %r@ito.cc.kyushu-u.ac.jp' floating_ip_address -l アカウント名 -L 8888:localhost:8888
    # 手順１－０を実施していれば、"-o AddKeysToAgent=yes" は省略できます。
    # floating_ip_address, アカウント名, /path/to/private_key は上記表に従って置き換えてください。


（Windows で MobaXterm 利用の場合）

  • 「Start local terminal」ボタンを押下し、ローカルターミナルを開き、下記コマンドを実行します
    • 　bash　

    $ ssh -o ProxyCommand='ssh -W %h:%p %r@ito.cc.kyushu-u.ac.jp' floating_ip_address -l アカウント名 -L 8888:localhost:8888
    # floating_ip_address, アカウント名, /path/to/private_key は上記表に従って置き換えてください。


手順２－３．クライアント PC から表示される URL にアクセス

  • 以下のような URL にクライアント PC の Web ブラウザでアクセスします。
    • http://127.0.0.1:8888/?token=xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
  • 以下のような画面が表示されます。


手順２－Ｅ．終了方法

  • Web ブラウザを終了します
  • Jupyter Notebook の停止は、実行しているターミナルの指示に従ってください


検証時に用いた環境

ITO SSHサーバ・クライアント OpenSSH 7.4p1
ITO Jupyter Notebook 4.4.0
macOS SSH クライアント OpenSSH 7.6p1
macOS X サーバ xQuartz 2.7.11
Windows SSH クライアント MobaXterm 10.5
Windwos X サーバ MobaXterm 10.5