九州大学 情報基盤研究開発センター 研究用計算機システムニュース   No.452
                                 2019.02.06

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|1. 「マテリアルズインフォマティクス技法とそれを支える真の第一原理計算」  |
|    セミナー開催のお知らせ                                                |
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 情報基盤研究開発センター研究用計算機システムWWWホームページ
    https://www.cc.kyushu-u.ac.jp/scp/
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1.「マテリアルズインフォマティクス技法とそれを支える真の第一原理計算」 
  セミナー開催のお知らせ

■セミナー趣旨:
実験より高度で高効率な計算機シミュレーションによる材料設計技法としてマテリア
ルズインフォマティクス(MI)への期待が高まっている。しかし、如何にスーパーコン
ピュータが高速化したと言っても、工業的に有用な新材料設計計算にはまだまだパワ
ー不足であり、近似計算が必須である。我々は予測したい物理量を絶対値で算定出来
る方策として全電子混合基底法を開発し、それに基づいた真に予測能力のあるMI技法
確立を目指している。本セミナーでは、その概念を紹介し、実例を挙げて将来展望を
示す。

■日時: 2019年 3月 5日(火) 13:30 – 17:30 (13:00 受付開始)
■場所: 九州大学 西新プラザ 中会議室
      福岡市早良区西新 2-16-23
                 http://nishijinplaza.kyushu-u.ac.jp/
■主催: 九州大学情報基盤研究開発センター

■プログラム:
・13:30~13:40 挨拶

・13:40 – 14:10 「MIの基盤としての第一原理計算法の確実な理解」
 講演者: 川添 良幸(東北大学)
 講演概要: 精密に多体問題を解くことにより判明した、化学結合と磁性の根源を
 基盤に、今後あるべき理論計算の姿を示す。実験と理論の結果が異なる場合に、実
 験の方に問題があると言える理論のレベルを達成し、それを基盤としたMIを構築す
 る必要がある。

・14:10 – 14:40 「MIにおけるTOMBOの優位性」
 講演者: 大野 かおる(横浜国立大学)
 講演概要: 第一原理計算プログラムTOMBOによる第一原理分子動力学シミュレー
 ションと機械学習を組み合わせてC60フラーレンへのLiイオン内包確率を計算した。
 TOMBOを用いてTiO2へのNb不純物の効果を調べた結果についても紹介する。

・14:40 – 15:10 「ニューラルネットワークモデルを用いた材料物性予測」
 講演者: 水関 博志(韓国科学技術研究院)
 講演概要: 講演者らは広大な材料空間の中から最適な構造を効率的に見出すために、
 少ない計算結果から物性予測が可能なニューラルネットワークモデルの構築を目指し
 ている。本講演では、その予測方法と適用例について紹介する。

    (休憩)

・15:30 – 16:00 「Ga1-xBxN系(0≦x≦1)の第一原理計算」
 講演者: 佐原 亮二(国立研究開発法人物質・材料研究機構)
 講演概要: Ga1-xBxN系(0≦x≦1)について、組成を系統的に変化させながら特性評
 価を進めており、途中経過を報告する。さらに他の合金系についても、組成や原子配
 置を変えながら第一原理計算を行って得られた結果について、いくつか紹介する。

・16:00 – 16:30 「ベイズ統計に基づくデータ駆動型材料設計」
 講演者: 本郷 研太(北陸先端科学技術大学院大学)
 講演概要: 最近、物質・材料科学と統計科学・データ科学との融合展開である「マ
 テリアルズ・インフォマティクス(MI)/材料情報科学」が注目されている。本講演では、
 MI研究の現況を概観した後、典型的な物質探索法であるハイスループット・バーチャル
 スクリーニングとの対比の上で、講演者らが最近開発した新しい物質探索手法である、
 第一原理計算とベイズ統計に基づくデータ駆動型材料設計手法について報告する。

・16:30 – 17:00 「全電子混合基底法を用いた第一原理計算プログラムTOMBOのスー
          パーコンピュータITOにおける性能評価」
 講演者: 南里 豪志(九州大学)
 講演概要: MI技法のベースとして利用を予定している第一原理計算プログラム
 TOMBOを、九州大学のスーパーコンピュータITOで実行する手順を紹介するとともに、
 基本性能を評価した結果を示す。

・17:00 – 17:30    自由討論
*敬称略.*講演時間は質疑応答時間を含みます。
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    * 当日の受付時間は開始時間の 30分前からです。
    * 開催中スタッフがイベントの模様を撮影します。写真は情報基盤研究開発センタ
      ーの広報物に掲載させて頂くことがありますので予めご了承下さい。

■申込み:
参加を希望される方は
 九州大学 情報統括本部 HPC事業室 全国共同利用担当
          E-mail: zenkoku-kyodo(at)iii.kyushu-u.ac.jp ※(at)は@に置き換え
宛に以下のの書式を使用してお申し込みください。
電子メールのタイトルは「セミナー申込み」としてください。
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情報基盤研究開発センターセミナー申込書 (電子メール用)

セミナー名: マテリアルズインフォマティクス技法とそれを支える真の第一原理計算
氏名:
職名:
所属:
電話番号:
E-mail:
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※本書式に記入された個人情報はセミナー開催にかかる事務処理にのみ利用します。



[問い合せ窓口]
九州大学 情報統括本部 HPC事業室 全国共同利用担当
 Mail: request(at)iii.kyushu-u.ac.jp ※(at)は@に置き換え
 Tel : 092-802-2683